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「タイムトラベル メーター」はカーズトゥーンシリーズの第11話である。 原題 Time Travel Mater 監督 ロブ・ギブス 脚本 ジョン・ラセターロブ・ギブススコット・モース 公開 2012年6月5日(アメリカ)2013年5月22日(日本) 上映時間 6分 前作 飛行機メーター 次回作 マックィーンのしゃっくり ストーリー メーターが時計を持った状態でくしゃみをすると、メーターはラジエーター・スプリングスができる前の時代にタイムトラベルしてしまう。そこで故人のスタンレーと出会う。 キャラクター メーター ライトニング・マックィーン リジー スタンレー キャスト 役名 原語版声優 日本語版声優 メーター ラリー・ザ・ケーブル・ガイ 山口智充 ライトニング・マックィーン キース・ファーガソン 土田大 スタンレー ジョン・マイケル・ヒギンズ 落合弘治 リジー キャサリン・ヘルモンド(若年期も兼任) 森ひろ子 その他 楠見尚己彩木香里松浦裕美子米田基裕三木美宮本崇弘 日本語吹き替え製作スタッフ 翻訳 佐藤恵子 演出 向山宏志 録音/調整 吉田佳代子サウンドインスタジオスタジオ・ユニ 録音製作 宮越啓之東北新社 製作監修 津司大三 日本語版製作 Disney Character Voices International, Inc. 場所 アメリカ?ラジエーター・スプリングスラジエーター・スプリングス交通裁判所 テールライトの洞窟 豆知識 「~つくり話」シリーズ最終話でミアとティアが唯一登場しないエピソード。 アメリカ初公開時はディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーにカーズランドが開園した時期である。 マックィーンは「ワールドグランプリ」のボディペイント姿で登場している。 スタンレーが生きていた姿が描かれる初のエピソード。 メーターが鼻に時計がハマってしまうのは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のオマージュ?。 ソフト化 2013年5月22日に発売された「ピクサー・ショート・フィルム Vol.2」で日本初公開された。
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時間とは何か。 時間(じかん、time)とは物事の変化を認識するための概念である。(Wikipedia) http //ja.wikipedia.org/wiki/%E6%99%82%E9%96%93 時間をさかのぼるとはどういうことか。 タイムパラドックスは発生するか。 「母親殺し、自分殺し」 過去の自分に会うことは可能か。 タイムトラベル中の時間経過はどう扱うべきか 「過去」「未来」の定義(誰にとっての?) タイムトラベルにドラマは発生するか タイムトラベルのモデル ドラえもん バックトゥザフューチャー ターミネーター(いちばんテキトー)
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不完全なタイムトラベル 読み:ふかんぜんなたいむとらべる カテゴリー:Event 作品:STEINS;GATE 【使用】〔自分の手札1枚を控え室に置く〕 以下の2つから1つを選ぶ。 Main 目標の STEINS;GATE のキャラ1体を【表】にし、カード1枚を引く。 Battle ターン終了時まで、目標の STEINS;GATE のキャラ1体は攻撃力と耐久力が3上昇する。 なんだ…あれは illust: NP-368 R SR 収録:エクストラブースター 「STEINS;GATE」
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囗 ロ 。 ロ [] ロ 。 ロ ロ ロ ロ 囗ロ [] [] ロ [] ロ 囗 [] ロ □ □ [] ロ 囗 [] ロ [] [] ロ [] 。 。 囗 ┌┐[] ロ ロ 囗└┘ [] ロ 囗 ロ ロ □ [] ロ 。 囗ロ 。 ロ ロ ,/7 ┌┐ 。 / 7 .. ...└┘ロ , -‐/ / 、 囗ロ / / / 丶、 _,, -‐ . - , 1、 〈 イ' /'´ . 丶ァ≦`ヽ . ´ 、/ |_ く.l lレ'" ̄ ̄ ヽ ヽ . ´ /へ._ > ̄ {_/ , - 、 l | . ´ 〈{。゛゛。1 }/ トr< _)ノ \ _} | ,.. ´ ,... '( ̄ ) つヽ .jフ........ 丶---‐<_ノ∠ -‐ 〃⌒\ ,. '´ 〈__X{__}__ノ} .. ’ / 〈 ヽ ,. '´ ´  ̄ / ヽ、 ' ================================================'' ` ー------------------------------ '´◇===================================== カード名 . ..: ディ・タイムトラベル 理性 ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ レアリティ...: UC≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ カードスキル : 自デッキからコスト2以下リフレをランダムに1枚記録に送り1枚ドロー/[接続]発動時手札から消滅。接続スキルを無効化(通常スキルは処理)≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ ステータス. . : コスト:2 SP:2 ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ フレーバー .: 今生きているこの世界に絶望したところで、我々は今を生きる責務がある。=====================================◇
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185 :タイムトラベル4:2008/02/02(土) 00 47 33 ID 8mlL7U7b0 大穴に飛び込んだドクオは落ちていく感覚を不意に失い、足を痛めた。 いきなり中に放り出された感じがした。上を見上げたが、穴は見えなかった。 ドクオは立ち上がり、先に時間移動を果たしたブーンへ向き直って声を掛けた。 ( A`)「ブーン大丈夫か?」 ( ^ω^)「僕は大丈夫だお。ドクオこそどうなんだお?」 ( A`)「俺は大丈夫だ。…ここはあの爺さんが言っていたゲーセンか?」 ( ^ω^)「だと思うお。きっとここがゲームセンタークリアだお」 二人がいた所は間違いなくゲーセンだった。ちょっと古風なそこには何やら騒がしい声が上がっていた。 怒気を爆発させる声。明らかに苛立ちを表す声だった。 何だろうと思い二人が声のする方に寄ると今まで見たことの無いゲーム機の前で二本の棒を振り回す男がいた。 ゲーム機の上に「DrumManiaV7」というタイトルロゴが印刷された紙が張り付いてあったが、そういうのはどうでもよかった。 問題なのは男が振り回す棒がゲーム機…筐体や筐体についてある色んな形をしたパッドにぶつかりまくっているという事だ。 このままではあのゲーム機は天へ召されてしまうかも… 思わせるほどの力で男は棒でガンガン筐体を叩きまくっていた。傍から見ればキ○ガイだ。 周りの客は男の怒声を上げつつ筐体に暴行を加えるその姿に怖気ついてしまって誰も止める事が出来なかった。 それはドクオとブーンも例外ではなかった。誰でもこんな風景を見てしまったらそうなるだろう。 近くにいた店員ですらも止めに入る気は無かった。 その店員は元々チキンハートの持ち主だったので関わろうとする意思が全く湧き上がらなかったのである。 男はますます調子付き、叩く力を更に上げ、狂った叫び声は更にボリュームアップした。 正直、これで鼓膜を破れそうだ。破りたい奴がいるなら今すぐここに来いと耳を塞ぎながらドクオは思った。 それから三十秒くらいがっ経ったろうか。ドクオの後ろで大きな足音が短い間隔でした。 振り向くと、どこかで見たことのあるような若い男が猛ダッシュして来たのが見えた。 ドクオとブーンは彼の殺気にも似たような迫力に押されて道を開けた。通り過ぎる時、ありがとうと聞こえた。 走り続けていた男は二本の棒を振り回す男にタックルをかました。棒を持った男が吹っ飛んでいった。 「店員さん!すぐに警察を呼んで!早く!…このキ○ガイドラマニプレーヤーめ!」 タックルをかました男はチキン店員にそう指示して棒男がよろっと立ち上がるのを警戒していた。 棒男は怒声を上げながら自分に危害を与えた男に両手に手にした棒を振り下ろした。 それを後ろにステップして避けた男は、何と胸元から名刺を一枚取り出した。それを見て棒男は驚いた顔をした。 「お前が『松木ゆう』なのか!このクソ野郎、正義の味方気取りしやがって!格好つけてるつもりかよ!」 「残念だけど、正義の味方を気取ってるつもりは無いよ。僕の嫌いな奴がマナーのなってない奴だって事が多いだけさ」 「お前みたいな偽善者が一番腹立つんだ!スキルが伸びない事よりお前のような奴がいるのがむかつくんだよ!」 男は言って、もう一度棒を松木に向けて振り回した。松木はそれを完全に見切って避け続けた。 その姿を見てドクオがブーンに言う。 ( A`;)「お前、あの爺さんの名前聞いたっけ?」 ( ^ω^)「知らないお。それよりあの松木ゆうって人カッコイイお。アイツのスティック攻撃を全部避けているお」 ( A`;)「その松木ゆうってのがあの爺さんの名前だ。…このままじゃ、あの人は両目を潰されるぞ!」 186 :タイムトラベル5:2008/02/02(土) 00 52 38 ID 8mlL7U7b0 ( ^ω^)「大丈夫だお。松木さんは余裕で避けているお?目を潰されるわけがないお!」 ( A`;)「じゃあ何故あの爺さんは両目が潰れていた?何故松木ゆうという人間は両目が潰れていた?」 (;^ω^)「それは…やっぱりあの松木さんはやられてしまうのかお?」 ( A`;)「そうならないと辻褄が合わないんだよ。いや、合わせないようにするのが俺達の役目だ、行くぞ!」 ドクオがオーッ!と声を上げながら棒男にタックルを仕掛けた。 しかし、不意をつけなかったからか松木がタックルをかました時よりは効果が無かった。 「君、危ないから下がっていて!」 ( A`)「五月蝿いな、このままだとアンタの方が危ないんだよ。…オウッ!」 松木の声掛けにそう返した後、ドクオは腹をスティックで薙ぎ払われていた。 ドクオの体が吹っ飛んでいくのを見てブーンも棒男に突撃していった。 ブーンの力任せに振るわれた拳が棒男の腹に入ったが、棒男は以外にもタフガイだったようでドクオ同様ブーンも薙ぎ払われてしまった。 松木は吹っ飛ばされて立ち上がろうとする二人を横目に回し蹴りを繰り出した。 棒男はそれを二本の棒で受け止め、受け止めきれずによろけた。 その隙を松木は逃さず、追い討ちをかけた。ひたすら棒男を蹴り続けた。 完全に立ち上がったドクオはやりすぎな松木を制止しようとして組み付いた。そこに棒男が両腕を突き出した。 その狙いは松木の二つの眼球だった。ドクオと松木はそれを瞬時に理解し、二人して後ろに倒れこんだ。 棒が二人に当たる事は無かった。が、棒男の目つきは最高に狂気に満ちて二人を見下ろしていた。 松木はドクオを横に転がせ、自分は棒男の足を払って転倒させた。起き上がるのにしばらく時間がかかりそうだ。 そして松木は立ち上がり、上着ののポケットから百円玉一枚を手にとって手近にあったゲーム機、 ビートマニアIIDXのコイン投入口に入れてSPを選択、続いてスタンダードを選択した。 立ち上がった棒男が松木の背後からやはり棒で殴ろうとするが、ドクオに足を掴まれて転倒した。 1st stageの選曲画面に入ってから松木はすぐに黒鍵を押して最初に開かれているフォルダを閉じ、 GOLDフォルダを開いてすぐにfour-leaf(N)を選曲した。そして転倒していた棒男をお立ち台に引きずって言った。 「二人とも、耳を塞いで!爆音筐体であることを願うよ!」 言って、松木はエフェクターを操作した。エコー5に設定し、そして曲が始まる前に適当なスピーカーに棒男の耳をくっつけた。 譜面が動き出したのを見て、松木が最初のところだけ演奏した。 「ジャカジャカジャー!ジャカジャカジャー!」 やたら五月蝿いエレキギターの音が棒男の鼓膜にクリティカルヒットした。 その爆音に男は声を上げ、スティックを持っているにも関わらず無理矢理耳を塞いだ。 その拍子に棒を落とした男に向き直ってから彼の顎に強烈な蹴りを入れた。 流石の棒男もこれは効いたようで、軽く浮いて吹っ飛んでからうーんと唸り、気絶した。 その後、松木は何食わぬ顔で1st stageをクリアーした。 それから順番待ちの人に譲ってクリアの出入口に到着した警察に男を引き渡していった。 クリアで起きた騒動が片付いてから、ドクオとブーンの二人と松木は少しばかり話し込んでいた。 「いやぁ、本当にありがとう。あのままじゃ僕はコテンパンにやられていただろうね」 ( ^ω^)「ブーン達の活躍はどうだったお?何か御礼をしてくれお」 ( A`)「馬鹿、何言っているんだよ。…いや、松木さん、ちょっと頼まれてくれませんか?」 「何だい?何でも言っていいよ」 これで俺達を、と言ってドクオは松木にインスタントカメラを手渡した。 分かった、と言って松木は二人をレンズに映してはい、チーズと言ってシャッターを切った。 フラッシュがの光が広がった瞬間、二人はそこにいなかった。 187 :タイムトラベル6:2008/02/02(土) 00 56 02 ID 8mlL7U7b0 はいチーズ、と松木が言って、カメラが閃光した瞬間からドクオの見ていた世界が変わった。 ゲーセンをバックに松木がカメラを構える所を見ていたかと思えば、次は豪邸の玄関を見ていた。 その豪邸は時間移動が出来る穴を秘めた、盲目の老いた松木ゆうが住む豪邸であった。 ( ^ω^)「僕達は帰ってきたのかお?」 ( A`)「多分そうだろう。間違いなくここは松木の爺さんの豪邸だ」 ドクオが言って、豪邸のドアを開けた。ブーンが後に続く。 玄関で靴を脱ごうとすると使用人が出てきて、二人に用件を尋ねた。ドクオがそれに答える。 ( A`)「松木ゆうというお爺さん…ここの主人に会いに来たのですが」 「残念ながら、ここにはいらっしゃいません。 松木様は町立病院にて入院されています。私の方から病院に連絡し、会わせるように手配しましょう」 ありがとうございますと二人は言って屋敷を離れた。二人は走ってここからそう遠くない町立病院に向かった。 松木の両目が眼球で埋まっている事を確かめるために。自分達が過去に飛んだその成果を見るために。 走り出して約五分後。ドクオの上下に動く視界の先に町立病院が見えてきた。 そのまま走り続けた為か、息を切らしながら二人は町立病院の入口の自動ドアを通過した。 ドクオは早速、受付の人に松木ゆうが入院している部屋はどこだと尋ねた。 306番の病室に入院している、という事を説明されて二人はそこへ歩を進めた。 階段を上がり、数人の入院患者らしき寝巻き姿の人や医師や看護師らとすれ違い、松木のいる病室の前に二人は立っていた。 ブーンが消毒液で手を洗っている時、既に手を消毒していたドクオは静かにドアを引く。 その病室にはベッドは二つ。病室前のネームプレートを受ける部分の数からそれは断定できる。 利用者は一人…松木のみである。 二人が今いる所での視界では、カーテンが邪魔をして横になっているはずの彼の姿は見れない。 先にブーンが進んでカーテンを開ける。その後ろにドクオが立ち、目を瞑っている松木の姿を見ている。 松木の口にはよくドラマで患者が口に付ける機械が付けられていた。近くには心電図があり、それは安定した動きを見せていた。 腕には点滴を受けるための針が何本も刺さっている。 見ていて痛々しい。 何があったのだろうか。 何か様子が違う。普通じゃない。二人は何か嫌な予感を感じ、松木の顔を覗く。 ちゃんと両目はあるようだった。ドクオがふぅ、と息をついてから病室を出て行こうとした、その時だった。 屋敷で少し会話した使用人がドクオの前に立っていた。使用人の顔色が少し悪くなったような気がした。 ブーンが使用人を見て言う。 ( ^ω^)「あれ、使用人さんだお。…松木さんはどんな状態なんだお?」 「…植物状態」 (;^ω^)「植物?…松木さん、植物状態だって言うのかお!?」 ( A`)「ブーン、声が大きい。アンタ、あの爺さんが植物状態だって? …詳しく説明してもらおうか。俺らが過去に飛んで両目を潰されるのを防いだ後の事を…」 188 :タイムトラベル7:2008/02/02(土) 00 59 40 ID 8mlL7U7b0 「…過去へ飛んだ?どういう事です?」 ( A`)「俺達は松木の爺さんから頼まれて、あの屋敷の地下にあるタイムマシン…っつーか大穴だけどな。 それで過去に飛んで爺さんの両目が潰されるのを防ぎにいったって訳だ」 「両目が潰される?何を言っているんですか、あなた」 ( A`)(…過去を変えるとそれから先の未来が変わるのか?これが正しければ、爺さんが両目を潰されていた事を使用人が知らないのも納得できるな) ( ^ω^)「そんな事はどうでもいいお。松木さんがクリアに仕事に行った後の事を話してくれお」 「何でクリアに行った事を知っているのですか?…まぁいいでしょう。話しましょう。 松木様がお仕事を完了された後、あの時から三年前に松木様が出会った旅人… 坂野ゆうという名前の旅人を、こことは違う、ある港町にある豪邸に連れ帰ったのです。 松木様の仕事の事を知っているならお分かりになると思うのですが… 松木様ご自身が経営されていたゲームセンター、ピースに松木様が坂野様を案内したのです。 その日は定休日でしたが、松木様は坂野様の事を恩人と仰っていたこともあり、特別に坂野様がピースで遊ぶ事を認めておりました。 その時のお二人の姿は嬉々としていました。私も見ていて、顔が笑んでいたのを覚えています。 夜の8時ほどまで坂野様はピースで遊んでおられて、8時を過ぎてからは私が車を運転して坂野様のお宅までお送りしたのです。 その時でした。ピースで一人閉店作業をしておられた松木様は何者かに襲われたのです」 ( A`)「襲われた!?一体誰に!?」 「声が大きいですよ。…誰が、というのはハッキリしていないのです。 ですが、その後捕まった人数が二人という事から、松木様を襲ったのは二人ではないかと思われます」 松木ゆうを襲ったのはたったの二人。松木自身が相当強いという事は時間移動して分かっている事から、 密かに潜入し、無防備だった松木に強烈な一撃を喰らわせたのではないかとドクオは推測した。 ブーンも同じような事を思ったか、襲ったのは二人という節を聞いた後にそんな馬鹿なと呟いていた。 ふと、ドクオは思った。松木ゆうという人物の両目が潰されたという事実を無かった事にするには、 過去に飛んでその要因を除去し、それから先の未来を上書きするという事ではないのか?現に松木の両目は存在している。 では、松木ゆうという人物の植物状態であるという事実を無かった事にするには、 過去に飛んでその要因を除去し、それから先の未来を上書きするという事になるのではないのだろうか? ( A`)「ブーン、もう一度過去に飛ぼう」 ( ^ω^)「ドクオ、何を言っているお?過去に行ってどうするんだお」 ( A`)「過去に行けば、ある事象をなかった事に出来るかもしれない。いいや、絶対出来る。 松木の爺さんの両目は戻っても、意識が無いんじゃ意味が無いだろ?だから、今度は意識を取り戻す」 ( ^ω^)「分かったお。僕もついていくお。二人で松木さんを助けるお!」 189 :タイムトラベル8:2008/02/02(土) 01 02 39 ID 8mlL7U7b0 二人がそう意気込んでいると、横から使用人が言った。 「もしかして、松木様の意識が戻るのですか? お二人が過去にタイムトラベルをして、松木様を救って下さると?」 ( A`)「そういうこった。松木ゆうは俺たちが助ける。植物状態にも何にもさせやしない」 「…本当になんと言ったら良いか分かりません。しかし、あなたたちが過去を変えれば、 今の記憶が無くなるという事は分かりますので言わせて下さい。…松木様を、よろしくお願いします」 ドクオとブーンはまた松木の屋敷へと戻っていた。 玄関を開けて、あの時松木についていった通りに廊下を歩いて階段を下りる。 階段を下りた後も廊下を歩き、あの大穴タイムマシンのある実験室を目指す。 実験室のドアの前に立った二人はドクオを先頭に、そのドアを開ける。 ぽっかりと口を開けた大穴だけがある部屋。正直、これを実験室とかタイムマシンと言うのは抵抗がある。 その大穴にドクオが近づき、宣言する。 ( A`)「2010年、7月24日、ゲームセンターパレス!」 松木が宣言をした時は日付と場所の間に市町村の名を入れていたが、この宣言ではそれは無い。 しかし、このタイムマシンはお利口のようで、すぐに青白い光を噴出し始めた。 ドクオはすぐに飛び込み、ブーンもその後に続いた。 2010年、三年前にある種の事件があった港町でのその後の話。 7月24日、正午。大穴に飛び込みタイムトラベルを果たした二人の未来人が港町一の豪邸の前に降り立った。 豪邸の玄関に飾られてある表札は「松木」である。二人のうち太っている方がその豪邸に近づく。 その表札をもう一度確認すると彼はもう一人の方へと戻っていく。 二人は玄関前から立ち去り、坂道を登っていく。歩き始めてしばらくすると、背の高い看板が見えた。 「peace」とだけしか書かれていないので、始めて見る人にとっては一体どんな建物なのか想像がつかないだろう。 だが、そこは港町一番人気のゲームセンター。この港町では知らない人はいない。 未来人達はそのピースを目的地にしていたようだが、生憎この日は定休日であった。 それでも未来人達は正面の戸を開けようとしていたが、無駄だと悟ると人を探し始めようとした。 太っている未来人が右手にインスタントカメラを持っているが、それと関係がありそうな様子だった。 坂道を下り、先の豪邸の正門を横切るとそちらの方から声が響いた。未来人らはその声の主を確かめに行く。 黒い高級車と二人の談笑する人間が見えた。一人のが誰かは分からないが、もう一人は誰かというのが分かる。 未来人が誰かと分かっている方が未来人達の方を見る。彼の顔が驚きに満ちる。 「やぁ、君達!また会ったね、上がっていきなよ」 彼のこの誘いに未来人二人は乗り、四人の人間が松木の表札がかかっている豪邸に入っていった。 190 :タイムトラベル9:2008/02/02(土) 01 05 24 ID 8mlL7U7b0 食事室と書かれている札が貼られている部屋で、先の四人が豪勢な食事を堪能していた。 グルメ番組で見るような、豪華すぎる食事が四人に均等に配られている。一人がフォークを伸ばしながら言う。 「三年ぶりにここで飯食ったけど、やっぱり美味いな。ゆう君はいつもこういうの食べているんでしょ?羨ましいなぁ」 ゆうと呼ばれた男は微笑しながらこう返す。 「いや、こういうのはお客さんが来た時くらいしか食べませんよ。 ゆうさんこそ奥様に毎日美味しいもの作ってもらっているんじゃありませんか?」 「うん、まぁ…そうなんだけど。けど、俺が料理することもあるからね。まぁ味の保障は出来ないけどさ」 「そうなんですか。いつも家族がいるって羨ましいですよ。僕はいつも独りですからね。そうそう、ブーン君とドクオ君だっけ? どうやって車で一時間くらいの距離を一時間以内で移動できたのかな?最後に会ったのは一時間くらい前だよね?」 (;^ω^)「そ、それは…タクシーを使ったんだお。お金は多少なりとも持っているお」 「へぇ…じゃあ、どうやって消えたの?僕が君達二人を撮った時は?」 ( A`;)「あ、あれは…マジックですよ。ただのトリックです。驚かせたかったんですよ、ハハハ…」 そうかぁ、とゆう、松木ゆうは納得したような素振りを見せる。 だが、もう一人のゆう、坂野ゆうはこれらの説明を全然信用していないようだった。 ブーンと呼ばれた、最初に答えた未来人はトイレに行くと言い残し、食事室を後にする。 ドクオと呼ばれたもう一人の未来人もトイレに行くと言い残し、食事室を後にした。 トイレにて。どこかの高級ホテルのように綺麗なそこでブーンが手を洗っている。 用を終えたドクオも洗面台でセンサー式の蛇口を使って手を洗う。ドクオが洗いながら言う。 ( A`)「人生って分からないもんだよな」 ( ^ω^)「いきなりどうしたお、なにかあったのかお?」 ( A`)「いや、若い松木さんがさ、あんな幸せそうにしていた日にだ。 植物状態になるような重傷を負うんだぜ?だから、人生って分からないもんだなと思ったんだよ」 ( ^ω^)「そう言われればそうだお、…人生って残酷だお」 そうブーンは返し、先にトイレを出た。 温風を強烈に吹かす乾燥機で手につく水を吹き飛ばし、ドクオはトイレを出た。 タイムトラベル -後編-に続く コメント 名前 コメント
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216 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/09/08(火) 00 34 53 ID ??? アムロ「なあシャア、タイムトラベルが出来たら何をしたい?」 シャア「………何も変えないだろうな」 アムロ「何故だ?父親に会うのや昔に戻りたくはないのか?」 シャア「今の私は過去の積み重ねで今の私だからな。今が満足だからな」 アムロ「シャア…お前たまにはいいこと言うな」 シャア「だからこれからも仲良くしてくれよ」 アムロ「ロランに手を出さなければなw」 217 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/09/08(火) 00 43 00 ID ??? シャア「足や口なら良いのか?」 アムロ「もっとダメだ」
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148 :タイムトラベル1:2008/01/17(木) 01 28 39 ID v0nQBbeA0 この話は今から相当未来での話である。その時代に音楽ゲームは無い。 その日、学生をやっているドクオは学校帰りの途中にある人物を見かけ、すれ違った。 両目が無い老人だった。両目にあたるところにくぼみが出来ている老人だ。 正直、とても見れるものじゃない。 気味が悪すぎる。誰もがそう思うだろう。 ドクオもそう思った。こんな人と交流したく無いなと。 両目が見えないので、歩道の展示ブロックを杖を使いながらその老人は歩いていた。 せめてサングラスくらいはかけてくれよ…とドクオは思いながら老人を見送っていると、彼がこけたのが見えた。 無意識のうちにドクオは老人の下に駆け寄り助け起こしていた。 ( A`)「爺さん!大丈夫か?」 ドクオは呼びかけながら助け起こす。老人は大丈夫だとしわがれた声で喋りながら立ち上がった。 老人はドクオに親切にしてくれた礼として、自分の家でもてなしたいと申し出た。 悪い話ではないとドクオは思い、その申し出を受け入れた。 ( A`)「はぁ、デカイ家だな。この家は本当に爺さんの家かよ?」 老人の後をついてゆくと、そこには豪邸と呼べる大きな家があった。無駄にピカピカして見える。 「その通りだよドクオ君。ここが僕の住まいだ。ここでご馳走させて欲しいのだが、どうかな? あと、僕の話し相手になってくれると嬉しいのだが、頼まれてくれないかな?」 ( A`)「勿論。美味いものを食えるって話、ブーンが聞いたら嬉しがるだろうな」 「それじゃ、そのお友達も呼べばいい。人が多ければ多いほど、食べ物と言うものは美味しくなるからね」 老人のこの言葉に甘えて、ドクオはブーンを呼び出すことにした。 自分の携帯電話からドクオの携帯電話にコールした。何コールかしてからブーンが電話に出た。 ( ^ω^) 「ドクオ、一体僕に何の用だお?」 ( A`)「あぁ、さっき両目の無い爺さんを助けたらご馳走してくれるってさ。 友達も誘えと言われたからな、お前を誘おうと思ったわけだ、来るか?」 ( ^ω^) 「勿論行くお!場所はどこだお?」 ( A`)「あぁ、いつもお前が誰が住んでいるんだろうねとか言ってた豪邸だ。じゃ、切るぞ」 言って、ドクオは携帯電話のボタンを押して自分のズボンのポケットに押し込んだ。 老人は盲目の人間とは思えない、普通の人間が日常生活をするのと同じ位の早さで自分の靴を玄関に置いて奥へ歩いていった。 ドクオはその後についてゆく。三階建ての豪邸の一階の中で一番大きい部屋が食事を取る部屋だった。 大きなテーブルに沢山のイスが置いてあるが、イスの数は十を軽く超えていると見た目で分かった。 ドクオがブーンに電話をかけてから約十分後にブーンが豪邸に到着、イスに座って豪華料理のお出ましを待っていた。 149 :タイムトラベル2:2008/01/17(木) 01 31 17 ID v0nQBbeA0 よくテレビで見るような豪華料理が山のようにテーブルに積まされていた。 そのうち三皿を食べてドクオは食事を戻してしまった。老人に侘びをいれたが老人は笑って許した。 ブーンは出された食事を全て平らげ、ご馳走様を言った。 それから、ドクオが思い出したように言った。 ( A`)「そういえば爺さん、話があるって言ったっけ?」 「あぁ、ちょっと重い話かな。まぁ僕の愚痴のようなものだと思って聞き流してくれても構わないさ。 …今からもう50年近く前の話かな。今でもやっているのだが、何でも屋とゲームセンターを経営していてね。 その時、僕も何でも屋の働く人をやっていてね。大抵はゲームセンターに出てくるマナーのなってない人達を どうにかして、迷惑しているお店やお客さん達を助ける仕事を引き受けていたかな」 ( ^ω^)「どうしてそんな仕事ばっかり引き受けたんだお?」 「それはね、僕の恩人がやっていた事を真似したかっただけなんだ。 僕がまだこの町に住んでいなかった頃、港町でお坊ちゃん育ちをしていたんだ。 両親が良い仕事をしていてね。その恩恵で暮らしに困ることは無かったよ。 それで僕が17位の時かな、旅人さんと出会ったんだ。 港町のデパートのゲームコーナーで馬鹿にされた僕の事を気にかけてくれてね。そこで、旅人さんに頼んだんだ」 ( A`)「何を頼んだんだ?」 「僕が馬鹿にされた理由は、ポップンミュージックって言う音楽ゲームで…あぁ知らないか。 今は音楽ゲームなんて知ってる人はいないもんね。まぁとにかく、そういうゲームが昔あったんだ。 それを初めてやった時に馬鹿にされちゃってね。あまりにも下手だったから。 その時に旅人さんと出会った。旅人さんはそのゲーム…ポップンが結構上手い人でね。 お金を払って教えてくれるように頼んだんだ。そのために無理言って筐体を買ってもらったりして。 旅人さんとは結局さよならしたんだけど、さよならする一週間前からその時まで一緒に仕事していたんだ。 デパートのゲームコーナーに大量に湧いていた、マナーのなってない連中をどうにかするって仕事をね。 旅人さんと協力して、その仕事は成功したよ。けれど、物事に100%ってものは無いんだ。 少しばかりだけどまだ駄目な人がいたんだ。そこで僕はそんな人が出てこないようなゲーセンを作ろうと決めた。 色んなゲーセンをまわったよ。そこで僕は学んだ。 本当に良心のある人だけが入店しないとね、良いゲーセンという環境は作れない。 心が駄目な人がゲーセンに入ると、何かのゲームが終わってしまう。 …音楽ゲームと呼ばれたジャンルのゲームもそうして駄目になった。上級者が頭のおかしい人が多くてね。 それで新規プレイヤーが増えなくなった。それで音楽ゲームの人口は減って…」 ( A`)「音楽ゲームというジャンルは廃れていった」 「そう。あとドクオ君、人が話をしているときに口を挟まないでくれよ。 何でも屋とピースって言うゲーセンを経営し続けて、今こうして暮らしているんだ」 ( ^ω^)「けど、それじゃお爺さんの両目が無い理由が見当たらないお、どうして両目が無いんだお?」 「それは…あるゲーセンへマナーのなってない一人のお客さんを更生しに行った時の事だよ」 150 :タイムトラベル3:2008/01/17(木) 01 34 54 ID v0nQBbeA0 「旅人さんと出会ってから三年後、僕はその仕事の為にある町へ行ったんだ。 その時に僕は旅人さんと出会った。その時彼の娘さんもいたんじゃなかったかな。 それで僕が旅人さんにその町へ来た理由を話すと、旅人さんは協力すると言ってくれたんだ。 問題のゲームセンターに、問題の人は一人しかいなかった。僕はその人に注意を呼びかけた。 その人は反抗的な態度をとってね…僕に突っかかってきたんだ。 一応僕もこういう時の為に護身術を身に付けていたんだけど、 その人はドラムマニアっていうゲームで使うドラムのスティックで応戦してきてね。 やりあっている内に旅人さんが到着したんだけど、その時には二本のスティックが…」 ( A`)「爺さんの両目に突き刺さってしまったと」 「うん、その時から僕は盲目の障害者になった。もう大好きな音楽ゲームは出来ないんだなと思うとね、物凄く悲しかった。 ただ嘆くしか無かったよ。それで今まで生きてきたけど…疲れたね、もうね」 ( A`)「あぁ、聞き流せるような話じゃねぇや。…爺さん、絶対に自殺なんてしちゃ駄目だぜ」 「自分から死ぬ勇気は無いからね。そんな事はしないさ」 ( A`)「…なぁ爺さん、俺達には何か出来ることはないのか?」 老人はドクオのこの問いかけに反応した。老人の口元が笑んでいた。 老人は豪邸を案内した。二人は老人についていった。地下一階へ下りて、実験室と書かれたドアを開けて入った。 そこには大きな穴があった。何のための穴かは分からないが、とんでもない大きさの穴だ。老人が説明した。 「これはタイムマシンだよ」 あまりにも短すぎる説明に二人は吹いてしまった。こんな大穴がタイムマシン? さっきは変な話をしたかと思えば今度は穴がタイムマシンだと言い出した。 …ボケているのか、この老人は?二人がそう思っている時、老人が再び語りだした。 「この穴の為に僕はこの家を建てたも同然なんだ。…穴に落ちる前に時間と場所を宣言すればその時間に飛べる。 前に一度ストップウォッチで試してみたら、この穴は本当にタイムマシンだと言う事が分かった。 …もしかしたら、これで誰かを送って僕を助けてくれたら僕は失明なんてしなかったかもしれないんだ」 ( A`)「ストップウォッチの話は信じようか。けれど、その飛んだ時間からはどうやって戻るんだ?」 「このインスタントカメラで君達を撮れば、帰ってこれるはずだ。僕が保障する。 僕もこのタイムマシンで飛んだ時間先で、カメラで自分を撮ったら帰ってこれたからね」 ( ^ω^)「それなら安心だお。お爺さんの両目を救うために僕は飛ぶお。ドクオはどうするお?」 ( A`)「しかたねぇ、騙されたと思って穴に飛び込んでやるか」 老人はその言葉を聞いて喜んだ。二人に頼んだよと言ってから時間移動先の時刻と場所を宣言した。 「2010年、7月24日、平田町、ゲームセンタークリア!」 宣言し終えると、穴の底の方から青白い光が噴出した。ブーンは我先にと飛び込み、姿を消した。 ドクオは老人からカメラを受け取った時、最後に質問した。 ( A`)「なぁ爺さん。あんたの名前はなんていうんだよ」 「僕かい?僕の名前は…ゆう。松木ゆうって名前だよ。…それじゃ、よろしく頼むよ」 はいよ、とドクオは返して光が噴出する穴に飛び込んだ。 光が収まった実験室には松木の姿しかなかった。 タイムトラベル -中編-に続く コメント 名前 コメント
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たいむとらべる【登録タグ yoshinoshiP た 初音ミク 曲】 作詞:yoshinoshiP 作曲:yoshinoshiP 編曲:yoshinoshiP 唄:初音ミク 曲紹介 yoshinoshiPの12作目。 イラスト:てばさき 歌詞 (PIAPROより転載) 何かの歌詞じゃないけど こんな日が来ることは分かってた だから悲しくなんてない むしろおめでとう 君の新しい旅立ち 君にはとてもお世話になったね 何遍も助けられて 何遍も励ましてくれた なんてことない言葉で これから向かうその先に 多くの幸がありますように だけどタイムトラベル 一度だけできるなら 君が初めて笑ったあの日に 僕に初めて笑ったあの日に 新しい街はきっと 君にたくさんの喜びをくれるだろう 新しい部屋はきっと 君にいつだって安らぎをくれるだろう 新しい君はきっと 相変わらずの君のままだろう だからタイムトラベル 未来の君に会えたって 本当に未来の君かは分からない 僕の気持ちもきっと変わらない 何かの歌詞なら 君と出会う前に戻ったり 運命操作したりなんかして 未来を書き換えるところだけど そんなことしなくても 「いつかまた会える」って歌がいつの時代にも溢れてるから だからタイムマシンはいらないよって言って 最後の君に手を振るよ だけどタイムトラベル 一度だけできるなら 君が初めて笑ったあの日に 僕に初めて笑ったあの日に コメント 名前 コメント
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196 :タイムトラベル10:2008/02/03(日) 00 52 18 ID h3KmcPFq0 松木の豪邸で昼食を取った四人は近くにあるピースで遊ぶという事になった。 本来、この日は定休日であるのだが松木の特権で利用できるようになった。 しかし、だからといってフリープレイをさせる等の行為を松木はしなかった。 どんな人でも客は客。客からは金をむしりとっていくのがゲーセン側の立場。 遊んで頂くからにはお金は絶対に取るのが松木の主義である。これはケチではない、当然の事だ。 ピースは一階のみを持ち、球場のような形をしていて中は結構広い。その為、大量のゲーム機が存在する。 しかし、この時稼動していたのは音楽ゲームと呼ばれるジャンルのゲームのみであった。 そのジャンルには、坂野ゆうが以前旅をしていた苦い動機にもなったゲームがあったりする。 だが、プレー自体はどのゲームも面白いと四人は思っていた。 ブーンは自らポップンミュージックと言う音ゲー(既に二人は坂野から略称が音ゲーである事を聞いている)をプレーしていた。 老人の松木が言っていたゲームとはどんな物なのかを知りたかったからだ。 本シリーズはもう18作目を迎え、かなりの総曲数を誇る。略称はポップンである。 ポップンとは、画面上で落ちてくる赤青緑黄白の五色で色づけされたポップ君と呼ばれる板のようなものを、 画面上の下の方にある赤ラインと重なった時に対応するボタンを押していくゲーム。 連続で押していくとコンボとなり、画面では下の方にあるグルーヴゲージを赤色の所まで上昇させて 曲終了までそれを維持することが出来ればステージクリアーとなる。 曲終了時にそれを達成できなければステージフェイルド。所謂ゲームオーバーというやつだ。 そんな事を坂野は三年前に松木にしたように、ブーンにアドバイスとして話していた。三年前とは違い、簡単なアドバイスだったが。 まず、ブーンはエンジョイと銘打たれたモードを選択、5ボタンか9ボタンのどちらでプレーするかを迫られた。 ( ^ω^)「坂野さん!どっちでやればいいお!?」 「あー、ブーン君は本当の初心者だからねぇ…5ボタンでいいんじゃない?」 ブーンは言われたとおりに5ボタンプレーを選択した。 すると曲選択画面に入る。曲の難易度は星の数で決まっているようで、最低で1、最高で5つの星を確認できた。 ブーンは曲のデモ(って言うの?)を聞いただけで一曲目を選曲し終えた。初心者らしく、星1の曲を選択していた。 プレー後、ブーンの成績が88点と出たリザルト画面を見ながらブーンが坂野に言う。 ( ^ω^)「とっても楽しかったお。こんな楽しいものを知らなくて、僕は人生棒に振っていたお」 「それは言いすぎだけど、ポッパーとしては嬉しいかな、今の感想。まぁ、lv1でそれだから、2とか3行ってみれば?」 分かったお、とブーンは言って、二曲目と三曲目を選択、どちらも星の数は2であったが、ブーンにとっては楽勝だ。 その頃ドクオは一体何をしていたかというと、ピースにあるゲーム機の物色である。 どれも自分達が生活している時代ではレトロゲーと呼ばれるものばかりだ。 自分達の時代に持ち帰ればかなりの値段で売れることだろう。しかし、それは禁忌である事はドクオは十分理解していた。 物色を続けるドクオの後ろから松木の声がした。ドクオが振り向いて松木の顔を見る。 そして思った。自分とブーンの正体を明かした上で今日の夜8時に迫る危険について話してしまおうかと。 しかし、喋ろうとする自分の口をもう一人の自分の意思が押し込めた。もう一人はこう言った。 『いいか、お前が未来の事を喋ってだ。それで松木は信用すると思うのか? もし信用したとして、その後の未来はどう変化するか分からないぞ?それでもいいのか?』 197 :タイムトラベル11:2008/02/03(日) 00 54 23 ID h3KmcPFq0 ( A`)「そうなんだよ。お前の言うとおりだ。俺達が未来から来た人間だって事が松木さんにバレたらまずい。 だが、俺とブーンで対処しようにもな、相手はあの松木さんをフルボッコに出来るだけの強さがあるんだ。 …二人で何が出来るよ?未来の変化を覚悟で用心するように言うか?」 『三人で対処すればいい。三人ならお前の不安も薄れるだろ』 ( A`)「馬鹿、お前何言っているんだよ。松木さんは戦力になれないはずだろ? どっから3人目を探す…そうか、そういう事か!」 ドクオは脳内会議で出た答えに満足した。これで、松木ゆうは助かる。 あとは自分とブーンがうまく立ち回れればそれで良い。 そんな風に少し得意になっていたドクオの背中から声がかかる。 「いいゲーセンでしょ?自分で言うのもなんだけど」 松木がドクオにそう声を掛けた。ドクオはうなずき、また物色を続ける。 ピース内をぐるりと一周したドクオはベンチに座って休憩する。 ベンチが向いている方には多くのスピーカーがついているゲーム機、ビートマニアIIDXがある。 ドクオがそちらの方に視線を向けると、松木が1P側でプレーしていた。 ピースのIIDX筐体の設定は1プレー(SPDP問わず)100円、スタンダード3曲設定である。割と普通だ。 EXTRASTAGEで松木はMNOPフォルダを開け、ターンディスクを回転させてカーソルを動かしていた。 カーソルがぴたりと止まった曲はmurmur twins。譜面難易度はハイパーである。 松木の壁となっていた曲である。今となっては楽にクリアー出来るが、昔は手も足も出なかった事を彼は忘れてはいない。 ドクオは画面中央で流れるムービーを見てあぁ、双子の子供が主役か…と思っていた。 松木はe-パスを受け取ってからドクオの座るベンチに向かって座った。ドクオが松木に話しかける。 ( A`)「凄いんですね、松木さん。性格が良くて喧嘩も強けりゃ遊びも上手い。こんな人間滅多に見かけませんよ」 「そうかい?照れるような事を言うんじゃないよ。それよりドクオ君、コレやってみない?」 ( A`)「あー、さっき松木さんがやったゲームですか。あれ無理に決まっているじゃないですか」 「そんな事は無いよ。初心者用にチュートリアルモードとビギナーモードってあるんだ。 難易度は最も底辺に近いけど、それでも楽しいよ。 僕は間違ってビギナー選んだ事があるんだけど、初心に立ち返れたね」 ( A`)「失敗しても笑わないでくださいよ」 ドクオはそう言って、IIDX筐体に百円玉一枚を投入、ビギナーモードを選択する。 スタンダード等での選曲画面とは違い、ビギナーモードでは曲の試聴が出来るという良い点がある。 滅茶苦茶簡単な曲、5.1.1(B)をドクオは1stSTAGEで選曲、余裕を持ってクリアーする。 198 :タイムトラベル12:2008/02/03(日) 00 57 40 ID h3KmcPFq0 2nd STAGEでは適当なlv2曲を選曲。これも余裕でクリアーしていく。 「凄いねぇ、全く初めてプレーする人には見えないな」 後ろから松木のコメントが聞こえたが、ドクオは妙に緊張してしまって返事が出来なかった。 次がFINAL STAGEなのでビギナー最高難度のlv3曲を選んでも全然問題は無い。 そう思ったドクオは先の松木の最後に選曲した例の曲を選曲した。 流石はビギナーとは言えどもlv3曲。手元と譜面を首を上下に振って見ていたドクオにとってこの譜面は少々キツイ。 不意に、松木のプレーしていた灰譜面がドクオの脳裏をよぎった。 あのノーツ配置の密度の高さ…この譜面よりもっと密度が高かった事が思い出される。 つまり、この譜面は松木クラスのプレイヤーから見ればスカスカで、かなり余裕を持って見れる譜面なのだろう。 灰譜面が脳裏をよぎってドクオはそんな事を考えた。そして、一種の苛立ちが生まれる。 ( A`#)「…こんな譜面、一捻りでクリアーしてやるぞ!覚悟しておけ、このビギナーlv3め!」 心の中でこんなシャウトをして、ドクオの集中力が一気に高まる。 一進一退を繰り返すゲージがぐんぐん伸びてゆく。グレートが光る頻度が増えていく。 結局は曲終了の後のリザルト画面で、ドクオはブーイングを受けてしまったがそれでも彼は満足しているようだった。 松木がお疲れさん、と声を掛けて自販機で買ってきたのであろう缶コーヒー一本を手渡す。 礼を述べてドクオは蓋を開け、一口飲む。一息ついてからドクオは松木に話しかけた。 ( A`)「松木さんはどのくらい時間をかけてあのゲーム上手くなったんですか?」 「君が言う上手くなったの定義がmurmur twinsのハイパーが出来るという事だとすると… あー、そうだなぁ…ゆうさんに会って半年位経ってからだったから、大体一年間位かな」 ( A`)「一年間であれだけいけるんですか?うわぁ、スゲー」 ドクオはそう言ってトイレへ歩いていった。勿論、用を足したかったからというのもあったが別に理由はあった。 トイレに自分とブーン、そしてもう一人がいないと話は始まらない。 ピースのトイレも、松木の豪邸同様に綺麗に掃除されていた。 床のタイル、壁、天井等の全てが光って見える。そんなトイレの手洗い場の前で、三人の人間が密会を開いていた。 三人のうち一人が密会の内容に信じられないといった表情を見せたが 信じないわけにはいかないと思い直し、真剣な表情を見せて色々と発言していった。 207 :タイムトラベル13:2008/02/03(日) 01 26 14 ID h3KmcPFq0 松木ゆうの運命の分岐点の時刻と呼べる時間がやって来た。 夜の丁度8時になろうかという程の時間だ。その時がやって来た。 ドクオ達が過去に飛ぶ前と同様のシチュエーションを松木は再現している。 再現、という表現はおかしいのではあるが、ドクオ達未来人にとっては再現以外の何物でもなかった。 松木はピースから出て、坂野ゆうを乗せた自分の高級車を見送った。 そして、ピースの中に戻る。店舗内の点検整備の為に。 一応経営のトップに立つ存在である松木だが、こういう事を上のものがすすんでやらないとどうする、 という考えで彼は彼自身が満足するために、こういった本来しないはずの仕事をするのである。 ピースにある巨大な壁掛け時計は8時を少し過ぎていた。 松木の手伝いと称してドクオとブーンが松木の周りにいるからか、この時間になっても誰も来なかった。 松木を重態に追い込むまでに暴力を振るった人間は、まだ姿を見せていない。 三人が一度別れた時だった。ピース真正面から鉄パイプを右手に持つ男が現れた。彼の後ろにはもう一人いる。 その男はこの日の昼間に松木によって裁かれた人間の顔をしていた。もう一人は彼の友人らしき人物だった。 ガチャリ、とドアが開く。男二人が怒声を上げて流れ込んでいく。 未来人二人は時間かというような顔をして、松木は誰だ!と叫びながら後ろから迫る足音の主に振り向いた。 鉄パイプを持った方の男が上から松木に向けてパイプを振り下ろした。 松木は横転してそれを避け、脱兎の如く逃げ出す。逃げ込む先はスタッフルームという小さな部屋だ。 逃げ込み、ルームに鍵をかけて松木はルームの電話で警察に通報した。 受話器を置いた後に松木は最悪の状況に見舞われてしまう。鉄パイプの男がルームのドアを強引にぶち破って進入したのだ。 一瞬の隙をついて松木はスタッフルームを脱出したが、鉄パイプ男の仲間にその後の退路を塞がれてしまった。 松木は相対する敵の顔面を渾身の力をこめてぶん殴り、ピースの中を逃げ回っていく。 円形のピースを一人と二人が追いかけっこしている様は、ライオンが自分の尾を噛もうとしてぐるぐる回るのと酷似していた。 松木はピースにいる二人の少年に助けを求めたが、答えは返ってこなかった。 どこか物陰で隠れているのだろうか?と松木は思い、ならばこれ以上逃げ回るのは彼らに危険が及ぶと考えて立ち止まった。 丁度そこは音ゲーが密集している、所謂音ゲーコーナーであった。松木は一瞬何かを迷ったが覚悟を決めた様子だ。 左手側の近くにはギターフリークス筐体がある。それに立てかけられているギターコントローラーのネックに手を掛ける。 松木はコントローラーを手に取った時には前後を挟まれてしまい、逃げることが出来なかった。 逃げるつもりはとうに無くしたのだが。 筐体とコントローラーを繋ぐケーブルを松木は自分で切った。 足で体重をかけ、その力でケーブルをぶち破ったのだ。襲撃者二人は驚いた様子だったが、直ぐにニヤケ顔になった。 「何だ、お前も同類じゃないか。松木ゆうさんよ」 「…お前らみたいな糞野郎と一緒にされると嫌なんだよね。…さっさと帰れ、痛い目見たくなかったらな」 「素の口調ってそんなんですかぁ?失望しましたわぁ」 後ろにいる武器無しの男がそう言って松木をからかう。それに対し松木はこう言った。 「いいか、何でお前らみたいな糞な音ゲープレーヤーがいるのか、教えてやろうか?」 「あ?寝ぼけた事言ってんじゃねぇぞ!」 「これはかなり本気な話だ。…お前らには分かるまいが、やられる前に一つ聞かせてやろう」 199 :タイムトラベル14:2008/02/03(日) 01 04 25 ID h3KmcPFq0 「これから先、そう遠くは無い未来でだ。 僕やお前らが大好きな音ゲーは消えるだろう。そして、その存在すら消えてしまう」 「…あ?」 「確かにメーカー側の暴挙もあるだろう。 だがね、…どっかの腐れた糞プレーヤー達のおかげで、音ゲーの人気はガクンと下がるんだ。 元々、一般の人気は無くなっているジャンルだけどね。 これは僕の勝手な考えで、勝手な計算で導いた結果だけど。でも、その計算結果を否定するために… こうして自分でゲーセンを作ってマナーの規範を作りたかった。お前らみたいな奴がいなくなるようにね」 松木はそう言ってコードを切ったギターコントローラーを肩にかけて歩き出した。 彼の視線は敵意を持って男二人に向けられている。男達はそれに少々たじろいでいるようだ。 歩きながら隙を窺い、くるりくるりと前後を挟む男達を見るのに松木は回っている。 回ってパイプ男の顔を見たとき、松木の目は驚きで見開かれた。その焦点は男とは合っていない。 男が何事か、と振り向くと彼はガッと唸り倒れこんだ。 その後ろには… ( A`)「不意をつくのに少々時間をとったが…助けに来たぜ!」 両手で拳骨を作って、それを振り下ろしていたドクオの姿があった。 彼の姿を見て安堵した松木は後ろの男に警戒を向けるため振り向くと吹っ飛んだ。 素手の男が松木の顔面左側をぶん殴ったのだ。だが、松木もやられるだけではなかった。 吹っ飛ばされる寸前、ギターをもう一人の男に向けてぶん回したのだ。 それは男の左腕にぶち当たり、男をよろめかせた。その時、彼の後ろにはもう一つの影があった。 影はよろめく男の後頭部に両手で作った拳骨を叩き込んだ。男は完全に気を失い、倒れこんだ。 影がピースの照明の光を浴びてその姿をあらわにする。 ( ^ω^)「やったお!僕は大活躍したお!」 大喜びしながらブーンが松木の元へ歩み寄る。松木の顔が元の人の良さそうな顔に戻る。 しかし、それも束の間だった。その後、ドクオが声を上げながら膝をつき、そして倒れたのだ。 立ち上がった鉄パイプ男の仕業である。ブーンが倒れた友人の名を叫びながら友人の下へ駆けたが、 鉄パイプ男の一撃の下に気絶してしまった。男は松木に狂気の目を向ける。 鉄パイプ男に再び敵意の目を向けて、口を開いた。 「さっきの話の続きだけど。お前、音ゲーの実力は?どの位ある?」 200 :タイムトラベル15:2008/02/03(日) 01 06 27 ID h3KmcPFq0 「うるせぇ!SP九段、DP経験なし!ギタドラ共に赤ネームだ、何か文句あるって言うのか、あぁ!?」 「やっぱりだ…そんな実力層の人間が、こうして暴挙に出るとは。 さっき勝手な計算で導き出した結果は、IIDXは八段以上、ギタドラはスキル700以上の人間が…いつかはこんな風に騒ぎを起こす。 筐体に八つ当たりしたり、奇声を上げているうちはまだ可愛いもんだよ。 でもね、こんな風な行動をとったら駄目だ。それこそ…終わりだからね、音ゲーの」 「さっきから一人で勝手に喋りやがって!その口を黙らせてやろうかぁ!?」 鉄パイプ男がギターを肩に背負っている松木に突進した。 鉄パイプが横に薙がれるが、しゃがんで背を低くしていた松木にはかすりもしない。 その姿勢からくるりと一回転して松木はギターを男の横っ腹にぶちかます。 男はよろけたが、鉄パイプを前に突き出しながら後退したので松木は近づけなかった。 男は次に鉄パイプが上から振り下ろした。松木は右半身がタックルするように動いてそれを避けた。 そして男の耳元で叫ぶ。 「その耳や手を使い物に出来ないようにしてやろうか!?二度と音ゲーが出来ない体にしてやろうか!? 嫌だろう?嫌だろう!?そんな体になりたくないよな!?なら、さっさと仲間を連れて出て行け!」 鉄パイプ男は耳を押さえながら気絶して倒れこんでいる仲間の下に歩み寄ってしゃがみこむ。 松木がその光景を見ていると、倒れていた仲間が左手をくいっと動かしたのが見えた。何かを投げたみたいだった。 突如、激しい激痛に見舞われた。腹から痛みは襲ってくる。 腹を覗き込むと、黒のグリップがついた銀の何かが自分の腹に突き立っていた。 突き立った物のあたりはどす黒く染まり、それを見て松木はふらっとしてしまう。 数歩後ろに下がり、松木は体育座りをするように倒れた。そして空いている左手で黒のグリップを握り、引き抜く。 変な音を立ててどす黒い血がぴゅっと飛び出し、その後はたらたらと流れ続ける。 それを気に留めず松木は左手で握っている物が何であるかを確認した。血に染まったナイフ。 松木はそれを確認してから放り投げ、ぷっと口から血を吹き出す。自分の前に居る男二人が驚いたような顔を見せる。 こんなのって。こんなのってありなのかな。ありなのかな?あるからあるんだろうな。 これで死んでしまうのかな?マナー違反者の手によって死ぬのかな?そうなれば、僕はマナー違反を肯定するも同じになってしまうね。 そんなのだけは嫌だな。死ぬのは構わないが、マナー違反を肯定したいとは一切願っていないのだから。 それでも死ぬのかな?マナー違反を肯定して死ぬのかな?こんなことなら、ゆうさんをもっと手厚く送るべきだったな。 過去の話を思い起こしても仕方が無いことは分かっている。けれど…後悔って気持ちなんだろうな。 最期に…一つ思い起こそう。ここの床に書こう。「ゆうさんありがとう」ってね。 奴らが近づいてきたな。もう、僕の命は終いか。殺るなら、さっさと殺れ。 鉄パイプ男の仲間が倒れた松木に近づき、しゃがみ、松木が捨てた汚れたナイフを右手で逆手に持って振り下ろした。 瞬間だった。ピースの外壁が轟音を立てて崩れ落ちた穴が開いた外壁から暖かい風が吹き込む。 ピースの外壁を壊したのは、松木が用意した坂野を送るために使用人に運転させた松木の高級車だった。 暖気と共に吹き込むように現れたのは坂野ゆうだった。右手には木刀が握られている。 坂野は松木の周りにいる二人の男を怒りをぶつけるかのように睨みつけ、叫ぶ。 201 :タイムトラベル16:2008/02/03(日) 01 09 44 ID h3KmcPFq0 「ゆう!助けに来たぞ!」 誰かが僕の名を叫んだのが聞こえた。 誰だろう。誰なんだろう。一体誰が僕を呼んだのだろう。 けど、あの声を聞いてから体の底で力が湧き上がってくるような感覚がある。 …僕は、まだ生きているんだ。まだ、生きているんだ。死んではいないんだ。 ナイフ男が坂野に言う。 「誰が出てこようと、コイツを殺す順番が変わっただけですよぉ?だから、まずアンタを殺しちゃいまーす!」 精神異常からなせる業か、明るく大きな声で宣言してから木刀を持った的にナイフ男が自分の武器を投げた。 坂野はそこっ!と叫びながら木刀を振り上げた。一瞬のタイムラグの後にキーンと金属音がピース中に響いた。 金属音が響いてから少し遅れて、坂野と男二人の間辺りに血に染まったナイフが突き立った。 ナイフ男が信じられない、と言わんばかりの驚きの顔をみせ叫びを上げ、突き立った自分の武器を取るために駆けた。 彼が右手で武器を握った瞬間、彼は気絶してしまった。坂野が加減することなく木刀でナイフ男をぶっ叩いたためである。 「後は、お前だけだな。…貴様ら、ゆうに何をした?返答次第では気絶じゃすまさねぇぞ」 「偽善者ぶったコイツが気に食わなかった。だからぶっ殺そうとした、それだけだ。 …俺はこういう、正義のヒーローを気取った奴が大嫌いでね。お前も嫌いさ。そこらで伸びてるガキ二人もな」 「…殺しはしない。半殺しにもしない。99%殺してやる」 呟いて、坂野はこつこつと足音を立てながら鉄パイプ男に向かって歩いていった。 男は鉄パイプで坂野を突こうとするが、坂野の木刀の前に全て跳ね返されてしまう。 「俺を誰だと思っている?元・旅人だぜ? 護身には結構自信があってだな。…そんな突きじゃあ俺は倒せねぇよ」 言って、坂野はグッと踏み込んで木刀を横に薙いだ。それは男の右腕に当たり、彼の絶叫と鉄パイプが落ちる音がピース中に響く。 坂野は勝利を確信してかつかつとわざと足音を立てながら、ゆっくりと倒れた男に近づく。 その時。坂野の後ろで呻きながら誰かが起き上がるのが、呻き声で分かった。 ゆうだ。松木ゆうだ。それは坂野も分かっていた事だし、鉄パイプを持っていた男も分かっている事だ。 男はにやりとした。坂野は「?」といった表情を見せたが、すぐに男の思惑に感づいた。 「この二人の目的は、松木ゆうをぶっ殺す事。死んだも同然の状態にする事」 やめろ!と思わず坂野は叫んでいた。 しかしもう遅い。男の左手は鉄パイプに伸びていた。 そして、左手はそれをしっかりと逆手で掴んでしまった。男は大きく仰け反って、そして前に伏せた。 伏せた男の左手に、鉄パイプは存在しない。鉄パイプは真っ直ぐ空を飛んでいた。その勢いは、かなりある。 202 :タイムトラベル17:2008/02/03(日) 01 12 25 ID h3KmcPFq0 坂野の右を鉄パイプは飛んだ。飛んで、そのまま飛び続ける。 坂野は鉄パイプの行方を追うように振り向く。鉄パイプはまだ飛び続けている。 後方に何メートルか離れた所で、丁度腹筋運動で1カウントした状態の松木がいる。 坂野の嫌な読みは的中した。投擲された鉄パイプは、松木を狙っての物だった。 松木も起き上がってすぐには機敏な動きは取れないだろうし、自分も何も出来ない。お手上げだ。 坂野は松木の頭に鉄パイプがぶち当たるシーンを考えて、松木から目を背けた。視線が床に向けられる。 ぐあぁという苦痛によって上げられた叫びと、鉄パイプが何かにぶち当たった音が同時に響いた。 松木は目を閉じていた。自分目がけて飛んでくる物が何であるかを確信して、死を覚悟したからだ。 折角そんな事を覚悟したというのに、凶器はゆっくり飛んでいるようだった。 目を閉じて真っ暗な自分の視界に、今まで生きてきて覚えている限りの記憶が白黒で映し出される。 あぁ、これが走馬灯ってやつなのかな。松木はそういう風に考えていた。記憶らは映像として流れ続ける。 最後に映し出された記憶は、白黒ではなくカラーで映し出された。その記憶は三年前のものである。 旅人ゆうと出会った時から別れの時までの覚えているだけの記憶が洪水のように押し寄せて、映し出される。 そしてその映像は何か硬い物が思い切り何かにぶつかった大きな音で吹っ飛んだ。 終わったんだな。そう思っていた松木だが、異変に気がついた。 大変な事だ。 自分の体はどこも痛くなかった。何かの衝撃を受けた感覚が無いのだ。一体どういう事なのか? 目を開けた松木はこんな光景を目の当たりにする。 目を閉じるまで見えていた坂野と鉄パイプ男の姿が見えないのだ。 それもそのはず、目の前にはドクオが立っていたのだから。 ん、目の前に誰が立っているって? 松木は自問して、すぐにその答えに行き着いた。まさか。死んでしまうのは僕じゃないのか? そう考え続ける松木の前で立っていたドクオは両膝をつき、前のめりになって倒れた。 うつ伏せになったドクオは後ろにいる松木に何かを言おうとしたが、意思は言葉にならなかった。 「そんな…どうして僕の身代わりに?」 松木はそう呟いて、わなわなと肩を震わせて立ち上がった。彼の目は目は殺意を帯びていた。 床に落としたギターコントローラーのネックを手に取り、早足で男に近づく。 そして、男に言い放った。 「お前みたいな糞プレーヤーがいるから!何の罪も無い奴が犠牲になったりするんだろうが! そんなんだから推測が当たりそうになっているんだろうが!これ以上音ゲーの面汚しをしてんじゃねぇ!」 男は松木を見上げるように、うつ伏せのまま顔を上げた。 松木は怒声を張り上げながらギターをゴルフでフルスイングするように振り上げた。 そのフルスイングは男の顎を確かに砕き、その体を吹き飛ばし、松木は男を半殺し以上死亡以下の状態にさせた。 203 :タイムトラベル18:2008/02/03(日) 01 14 41 ID h3KmcPFq0 全ては完了した。松木ゆうはあの時決定打を喰らうことは無かった。 これから先の未来で、衰弱死するその時まで生き続ける事ははっきりとしている。 ただ、運命が置き換わった為に松木ゆうは生き延びた、という見解も取れる。 あの時、犠牲になったのは松木ではなく、彼を救いに行った二人の未来人の一人、ドクオであるからだ。 ドクオはあの時、鉄パイプの射線上に立って右肩に食い込ませて停止させ、気を失ってしまった。 ドクオが次に目を覚まして最初に見たものは白い天井だった。 ピースの天井は誰かが描いた平和な絵であったので、そこに自分が今いないという事は分かる。 ドクオは仰向けの状態から起き上がった。それで自分はベッドの上にいるらしい事が分かった。 起き上がった時、何か自分の体に違和感を感じた。その違和感の原因が何か最初は分からなかった。 両手を組んで伸びをしようとした時、その原因に気がついた。 ( A`)「右腕が…全く動かない?どういう事だ、これは?」 自問してみるが、答えは返ってこない。そこでドクオは動く左手で看護師詰め所にブザーコールのボタンを押した。 数十分後、看護師がドクオの病室に現れた。彼は自分が何故入院しているのかを問うた。 答えはあっさりと返ってきた。 「だって、あなた右肩を大怪我したんですよ。 私達も精一杯、出来る事は尽くしたのですが、あなたの右腕はただくっついているだけの状態になったんです」 そんな馬鹿なと反論しようとしたが、無駄だと分かった。 これは現実に起きてしまった事で、これから先の未来でも右腕が動くことは無いのだろう。 看護師は一言残して詰め所に戻っていった。ふーっと溜め息をつきながらドクオは後ろに倒れこむ。 ベッドのスプリングがギィと音を立てたのを聞いて、やはり現実なんだなと確信する。 ドクオが左を向くと、窓と壁に画鋲で留められているカレンダーが目に入った。 カレンダーを見る限りでは、自分は元いた時代に帰って来て、それから三日が経ったのだという事が分かる。 ドクオが目を覚ましたので、病院側はこれ以上の治療の成果は望めないとしてドクオを退院させた。 力の入らない右腕をぶらぶらさせながら、自宅へ帰ろうと歩いていた時、ふと思ったことがある。 あの時自分が盾になって守った、松木ゆうという人間は一体どうなったのだろうかという事だ。 それが気になって、ドクオは進行ルートを自宅から松木の豪邸へと変更した。 数分後、ドクオは松木の豪邸の玄関前のインターホンを押していた。 ピンポーンと音がした後、あの時、ドクオ達に松木を助けるよう頼んだ使用人の返答がある。 「はい」 ( A`)「松木ゆうさんに会いたいのですが」 「分かりました、どうぞお入り下さい」 それが聞こえた後、松木の豪邸の玄関の戸が開いた。開いて、ドクオは中へと進む。 204 :タイムトラベル19:2008/02/03(日) 01 17 41 ID h3KmcPFq0 微妙に前に来た時とは飾ってある絵が違ったり、置物が異なっていたりという事はあったが、確かに松木の豪邸だとドクオは確信した。 昔から、彼の家には形容し難い雰囲気が満ちている。 その事から例え内装が少し変わっていても、ドクオはここは松木の家なんだなと確信できる。 ドクオは玄関で靴を脱ぎ、前に来た時のように使用人に案内されて「応接間」の前に立っていた。 (やはりドクオの過去を書き換えるとそれ以降の記憶は一からやり直しになるという仮説は正しかったらしく、 使用人が彼を案内している時に感謝も礼の一言も無かった。記憶が無いのにありがたれというのが間違っているが) 「中で、お待ちになっていて下さい。今から松木様を呼びに行きますので」 使用人はそれだけ言ってどこかへ歩いていった。ドクオは言われたとおりに応接間のドアを開け、中に入る。 中は社長が座るようなイス二つと、それらに挟まれている高価そうな木製のテーブルがある。 他にも、ガラスケースに陳列されている何だかよく分からないトロフィー等が陳列されていた。 そんな応接間にある一つの物がドクオの目に入った。花瓶を置くためだけにある箱の上に、花瓶と共に一つの写真立てがある。 ドクオはそれを手に取り、それに収められている写真がどういった物であるかを見た。 その写真が撮られた所はゲーセンのようだ。写真から感じる雰囲気からして、そのゲーセンはピースであるようだ。 真ん中に、老いた松木とピースの従業員らしき制服を着た人々が写っている。単なる集合写真らしい。 だが、その写真はドクオにとって単なる集合写真ではなかった。 計8人が固まっている所の後ろに、一つのゲーム機が写っている。 全体像は8人のおかげで全然見えないが、一番上にある紙はよく見える。それに写っている文字も。 「ポップンミュージック57」それだけが書かれているのが分かる。 サブタイトルは残念ながら従業員の一人が手を挙げているために確認できない。 老人の松木ゆうに会うまでに一度ゲーセンに入り浸っている知人の話を聞いた限りでは、 音ゲーというジャンルのゲームは存在しないらしい。それを思い起こしたのを踏まえてドクオは思考を巡らせる。 ( A`)(……あの時、あの人が言っていたのはどうでもいいガンシューティングの話だっけ。 という事は、俺が松木の爺さんに会うまでは、この時代に音ゲーは存在しなかったって事になる。 だが、この写真を見る限りでは松木さんは爺さんだし、ピースらしき建物も年季が入っているように見える。 つまり、こんな写真があるという事は、つまり…) ドクオの思考は答えを導き出そうとしていた。答えを、口に出さずにはいられなかった。 ( A`)「つまり、こんな写真があるということは、今の時代に音ゲーがあるという事か!」 「そういう事だよ、ドクオ君」 不意に声が聞こえたドクオは驚き、声がした方に振り向く。そこには元気そうにしている老人の松木ゆうがいた。 松木は植物状態でもなければ、両目の眼球が無い人間でもない。そこらにいる普通のお爺ちゃんと変わりは無い。 「君達をあのインスタントカメラで帰した後、僕はゆうさんと一緒にあの事件についてコメントして回ったんだ。 『確かに、音ゲー好きなゲーセン経営者は、音ゲーマーに殺されかけました。 しかし、この事件で音ゲーに偏見を持ってほしくは無い。音ゲーに罪は無く、あの音ゲーマー達にこそ罪はある』とね」 ( A`)「そうだったんですか。ん?インスタントカメラで『帰した後』?…何でそんな表現をしたんですか」 205 :タイムトラベル20:2008/02/03(日) 01 21 20 ID h3KmcPFq0 「あぁ、そんなの最初から分かっていたよ。クリアで君達を撮った後、すぐに消えたでしょう? だから只者じゃないんだなって事は簡単に思い当たるさ。で、君達を二度目に帰す前に来ていた服の繊維を調べてみたんだ。 ちょっと気になったものでね。そしたら、あの時の技術では絶対に作れない素材を使った服だって分かったんだ。 そこで辿り着く答えは一つ。 君達は未来か、それとも別の世界で住んでいた人間だったのか。そのどちらかだったからだよ」 松木はそう答えてドクオにイスに座るように言った。ドクオが豪華なイスに座って、松木も別のイスに座った。 松木はあの時はありがとうと言って、ドクオはいえいえと返した。 使用人が淹れたコーヒーを一口飲んで、松木が切り出した。 「それで…謝りたい事と提案があるんだ。聞いていくれるかな?」 ドクオはええ、勿論ですと答えて松木の続きの言葉を待った。松木が続ける。 「君の右腕を僕のせいで駄目にしてしまってすまなかった。 これについて、僕の方から今後の君の生活を出来る範囲でサポートしていきたい。 金銭面でも、お手伝いを派遣するでも、そういう事を僕はサポートしていきたいんだけど、どうだろう」 ( A`)「本当ですか!ありがとうございます!」 「後、もう一つ提案があるんだ。君が過去に飛んだ時にIIDXをプレーしていたよね? あれ、オプションでターンテーブルを回さなくてもよくなったり、二つの鍵盤の操作をしなくてもいいという風に出来るんだ。 それで…動かせるのは左手だけれども、そのオプションを併用すれば君も遊べるんじゃないかなと思ってね。ついて来てくれるかい?」 はい、とドクオは返し、立ち上がって歩き出した松木の後について行った。 松木について行って辿り着いた先は「遊戯室」という音ゲーの筐体だけがある部屋だった。 松木はドクオにお金ある?と聞いて、ドクオが左手で百円硬貨を松木に手渡す。 松木はIIDX筐体のお立ち台に立ち、コインを入れてビギナーを選択し、ドクオにその後を操作させた。 「ある時から身体障害者でも音ゲーを楽しめるようにって運動が始まってね。 そこでメーカー側は筐体にカメラをつけた。健常者と身体障害者の違いを区別するためのね。 それで、ほら、IIDXなら健常者はさっき言ったオプション、ASと5keysを選択出来ないようにしたんだ。 今はトップランカー選手権って大会があるけど、それと別に身体障害者だけ集めて開催する トップランカー選手権もあるんだよ。…こういうバリアフリーって、良いよね」 松木はオプションを操作するドクオの後ろ姿に向けてそう言った。そうですねとドクオは返し、一曲目の選曲を終了させた。 モニターがプレー画面に移行して、ノーツが落ちてくる。ドクオは左手を鍵盤の上に軽く乗せて、リズムよく叩いていった。 彼の顔に楽しい、といった表情が満ちる。 満ちて、ドクオは幸せになったのだ。右腕を無くしても笑顔を見せられるほどの。 コメント 名前 コメント
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